枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

プール@巣鴨

7月某日 訪問

モーニングセットA(コーヒー、トースト、サラダ、ゆで卵) 450円

巣鴨駅から白山通りを西巣鴨方向に少し行ったところ、とげぬき地蔵通りの入り口の対面あたりにある。かつて自転車通勤時に毎日のように通っていたけれど、明確には存在を認識していなかったくらいに、目立たない喫茶店。でも随分昔からあったような気もする。

外も地味なら店内も地味。使い込まれたことが「味」にはなっていない、古びたテーブルとソファが30席くらい並んでいる。実家の納戸に昔から置いてあるような棚に、週刊誌や新聞(当然スポーツ紙優勢)が無造作に入っていたり。

モーニングセットは3種類がいずれも450円で用意されていて、Bがホットドッグ+サラダ、Cがおにぎり+味噌汁+サラダなのだが、なんと営業時間中(平日は夜まで、土曜は夕方まで、日祝は不明)ずっとモーニングをやっているらしい。もはやモーニングとはいえない単なるセットメニュー。今回も、トーストのセットをバター別/良く焼きでお願いした。

コーヒーは、まるで実家でお客さんに出すようなGIVENCHYのコーヒーカップを使っている。きちんとペーパードリップで淹れたと思われる、風味がしっかりあっておいしいブレンド。コーヒークリームはピッチャーでフレッシュが併せて供された。

ミール類も、これまた力の抜けたメルヘン系デザインのプレートに、でもなかなか綺麗に盛りつけてある。トーストはヒキのある良質な生地の角食を、4枚切り厚に切ったもの。良く焼きでオーダーしたこともあり、クラストはさっくりクラムはもっちりの実にステキなトーストだった。路線としては浅草の「合羽橋珈琲」や「ラ・グランドカリス」系。添えられたバターもマーガリンじゃなかった...と思う、たぶん。

サラダはキャベツ主体にトマトが一切れで、イタリアン系のドレッシングがやや控えめにかけられている。わりと綺麗にカットしてあって、量的にもそこそこたっぷりでうれしかった。ゆで卵は持ち帰って昼ごはんに食したが、固ゆで一歩手前のまずまずのゆで加減。

ガッカリ要素がひとつも見当たらない一方、トーストとサラダのおいしさが印象的。一見ダメダメそうな雰囲気なのに、実際にサーブされたものは丁寧な仕事の光るとても好感の持てるモーニング。散見される脱力ポイントも愛らしい、なかなかの掘り出し物だと思う。

ちなみに、店名の由来は分からないが、そばにかつて北島康介も通っていた「東京スイミングセンター」のプールがあることと関係ありそうな気がするな。

プール喫茶店 / 巣鴨駅庚申塚駅新庚申塚駅

昼総合点★★★★ 4.0