枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

珈琲亭 蚤の市@池袋

8月某日訪問
モーニングサービス(コーヒー、トースト、ヨーグルト)500円


子を両親に預けて池袋で所用を済ませたあと、ひとりじゃないと行きにくいこちらを訪問。池袋駅東口から徒歩5分くらい、6ツ又陸橋のあたりにひっそりとある。間口は広いのに、あまりにひっそりしていて通り過ぎてしまったくらい。
ダークでウッディな店内は、有線放送で歴代ヒット洋画のテーマ曲がかかる。古びているけれど趣深いダイニングセットが5組ほどに、カウンター席が数席。正装した年配のマスターがひとりで切り盛りしている…といっても先客はいなかったけれど。雰囲気のよい落ち着いた店内なのに、なぜか一般紙がなくスポーツ新聞と週刊誌しかない(確認済)。
モーニングは一択。バター別、さらに写真で見て耳を落としていたため、初回訪問にも関わらず初の「耳付き」をお願いしてみた。
注文が入ってから、イチから豆を挽き淹れたドリップコーヒーは、味のバランスも温度もベスト。品のよいカップに入って、ジャストタイミングで提供された。フレッシュではなくちゃんとしたコーヒークリームとともに。
変わった形の小さな銀色のトースターで焼かれたトーストは厚く、4枚切り厚以上ありそう。浅草の「珈琲屋 うさぎ」と良く似た、少しザラッとしていて小麦の甘みがしっかり伝わる非常に美味しい角食。焼き加減も焼き方も素晴らしく、当然ながら耳も絶品で、残してくれて本当にありがとうって言いたい。果敢にお願いしたわたしもホメたい。添えられたのはマーガリンではなくバター、さらにポーションのマーマレードも。
ヨーグルトは無糖で、切りたての桃が半個くらい入っている。フルーツパーラーでもないのに、季節のフルーツが生で出されるのは贅沢だよね。



すべてに上質で手抜きのないモーニング。そしてあらゆる点でタイミングを外していない、お客さんの側に立った対応。これってできそうでなかなか難しいことだと思う。気難しそうだと思ったマスターも、わたしのワガママな依頼を快く受け入れてくれたり、それ以外にもちょっと汚してしまったカトラリーを取り替えてくださったり、単に寡黙なだけみたい。そんな上質さの一方で、スキや脱力感もあって、それが居心地よさに直結していた。駅から遠いけれど、もう一度行きたいお店。

珈琲亭 蚤の市コーヒー専門店 / 池袋駅北池袋駅東池袋駅
昼総合点★★★★★ 5.0