枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

リスボン@三鷹

12月某日訪問
コーヒー350円、モーニング(トースト、サラダ、ゆで卵)170円


三鷹駅でバスを待つ時間を利用して、仕事をしつつの朝ごはんに訪問した。バス乗り場からほど近い交差点の地下にいくつか飲食店があり、その中のひとつ。わたしが生まれる前から営業していたという老舗喫茶店だが、店内もものたちはそれぞれ使い込まれていい味を出していて、古臭さはない。席数は50席以上あってちょっと大型。客層は雑多で老若男女さまざま、ひとり客もグループ客もいてけっこう繁盛している。非常にハキハキとして声が大きいためまるで生鮮食品を扱うような雰囲気の年配マスターと、バイトと思われる若者数名で接客と調理を全て行っていた。

モーニングは一択で、好きなドリンクとセットでオーダーする形式。事前にミミを落とすことを知っていたため、耳残し/バター別/良く焼き/ドレッシングなしという、初回訪問なのにワガママ発注をさせていただいた。マスターの懐がとても深そうだったもので...
まず運ばれてきたコーヒーは、どのように淹れたものか不明。カウンターにはサイフォンが並んでいてコーヒーを淹れていたが、飲んだ印象といてはドリップっぽくも感じる。それはさておき、苦酸のバランスが良くちょうどいい濃度で、昭和純喫茶の酸っぱく煮詰まったコーヒーとは一線を画する。1杯ぶんのコーヒークリームがピッチャーで提供された。


トーストは4枚切り厚の角食で、大きさ的には普通サイズ。クラムのヒキと甘みが強めで、喫茶店にありがちな廉価なややふわふわの角食より、ちょっとだけれど明らかにおいしい。添えられたのはちゃんとしたバター。


サラダはレタス主体に薄切りキュウリとくし切りトマトで、質・量ともに標準的くらい。さらにフォーク2巻分くらいのスパゲティが乗っているのだけれど、付け合わせにありがちな伸びきったナポリタンではなく(それはそれでヨイのだけれど)、パスタとして単独成立するような勢いのある茹で加減のもので、しかも盛り方も美しい。


ゆで卵はすでに剥かれてふたつに切られて提供。申し分ない、うっとりするような絶妙なボイル度合いだ。



モーニング自体が素晴らしいのはもちろんだけれど、マスターはじめお店の方々のホスピタリティも負けず劣らず素晴らしくて、働く人でお店の雰囲気が決まることがとてもよくわかる。こんなお店が自宅のそばにあったら、絶対に頻繁に通うのにな。唯一残念だったのは、お店を出た後かなり長い間強烈にタバコの残香が強かったこと。でも、喫茶店だからそれも仕方ないとよくわかっている。

リスボン喫茶店 / 三鷹駅
昼総合点★★★★ 4.5