枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

桂@上尾

1月某日訪問
モーニング(コーヒー、トースト、サラダ)650円


上尾駅周辺で朝ごはんを出すお店はチェーン店以外にほとんどないが、駅前にポツンと一軒だけあるこちらを、入院中の知人を見舞う前にひとりで訪問した。ダークな色合いでまとめられ、カウンターの後ろには高級そうなコーヒーカップが並び、クラシック音楽がかかっているあたりはなかなか格調が高め。でも適度に散らかっているコーナーがあったりしてちょっと和む雰囲気だ。大きな窓に沿って明るいテーブルと、奥まったところでひっそりしたテーブルとがあり、トータル10卓以上。席間も広くて、なかなか居心地がよさそう。
純喫茶らしく、ドリンク以外はケーキが数種類とホットサンドくらいしかない。モーニングメニューも一択で、すべて同一料金のドリンクに、モーニングタイムは実質無料でフード類がつくという形。そしてモーニングタイムは8時から15時、それってランチタイムより長いんじゃ...。コーヒーの選択肢はストレートも数種類あり、迷った挙句、最近訪れた合羽橋珈琲で美味しく感じたマンデリンを選択。トーストのバターは別添なので、よく焼き/ドレッシングなしで発注。「ウチは片面しか焼かないんだけど両面焼くの?」と訊かれたので、もちろん両面焼きをお願いした。どうやら裏返して二度焼きが必要らしい。設備都合で片面焼きってことか。


「今からコーヒーを淹れます」と言いながら先にフード類が提供された。トーストは4枚切り厚の角食が、もちろん両面きつね色。クラムがもっちりクラストがかりかりの、きちんとこだわって選ばれた美味しいパンだ。添えられたのはホイップバターのポーションと、果実の残った質の良いブルーベリージャムの小鉢。


サラダはレタスとキャベツで構成された、量も質もごくふつうのサラダ。でも上に2つ切りの硬ゆで卵がどーんと豪快に乗っている。お塩を所望したところ,アルペンザルツのテーブルソルトを出してくれた。


フード類から遅れること5分ほど、美しい渋い赤のコーヒーカップでコーヒーが登場。注文が入ってから豆を挽き始め、丁寧にドリップされたコーヒーはさすがの美味しさ。マンデリンって濃厚ではないが芳醇だと思っているが、コーヒーの温度がかなり高めだったにも関わらずまさにそんな感じだった。温度が高いと風味が飛んじゃうことが多くてあまり好みではなかったのだけれど、これだけしっかり風味があれば熱いのもうれしいなあ。温度については、マスターのポリシーなのかたまたまなのか、もしや豆によって変えたりするのか?ちなみにコーヒークリームもちゃんとしたもの。そして飲み終わるとカップの底に花と鳥の図柄が...美しいなあ。




さらに5分後くらいに、今度は「コーヒーゼリー、甘くないのでお好みでシロップをどうぞ」と。どうやらいつも提供されているらしい。加糖ヨーグルトがデザート的に提供されるケースはときどきあるが、ゼリーって初めての展開だ。美味しいコーヒーを出すお店のコーヒーゼリー、もちろん不味いわけない。甘みは加えずいただき、一部はデザートっぽくゼリーをパンに乗せてみたりもしてみた。甘くないコーヒートーストって新鮮な食べ方で、すごく美味しい。




メニューには「コーヒー、トースト、サラダ」とあったが、実際は「コーヒー、トースト(ジャム付き)、サラダ、ゆで卵、コーヒーゼリー」と盛りだくさん。そしてコーヒーの美味しさは格別だし、ゼリーも楽しめるし、トーストとジャムも美味しい。ちょっとお高めだけれど値段以上の価値のあるお店だと思う。今後もお見舞いに行くことになりそうなので、次回もここに来よう、絶対。

コーヒー専門店 / 上尾駅
昼総合点★★★★☆ 4.0