枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

珈琲パンドラ@宝町

3月某日訪問

Bセット(コーヒー、イギリスパントースト、サラダ)440円


平日の昼間、11時前にひとりで訪問してきました。やや行きにくいところだけど、自転車ならたったかたー。


たぶん昔からずっとあるんだろう。だって、外看板もひとつは新しいけれど、もうひとつのフォントがすごくレトロなんだもの。しかもそのレトロな看板の下にこんなものが下がっているんだもの。「サイホン」で「点て」てるコーヒー!文調もフォントも挿絵もちょっとかわいらしくて、一体どんなお店ってウキウキしてきます。


4人がけや2人がけのテーブル席が20席くらいかな、わりとキューッと詰まったこじんまりした店内。白い小さなテーブルに濃い色の布張りのソファで、落ち着いた雰囲気です。

壁には絵画やアルフォンス・ミュシャのポスターが飾られていて、テレビはなく、音楽はクラシックのピアノ曲ですこし格調高いんだけど、でも少しだけ寄せ集め感があってかえって落ち着く。でも場所柄、先客も男性ひとり客や営業中のビジネスマン中心。
そして営んでいるのは老夫婦なんだけれど、マスターはたぶん80歳近いんじゃないかしら。でもとてもハリのある渋い声でハキハキと対応。一方ママさんは、慌ただしい感じの下町のおばちゃん。

モーニングは4種類ですべてワンコイン未満というやさしいプライシングです。Aセットのパンは角食パンで、Bセットはイギリスパンと、パンの種類が異なるってめずらしいな。
イギリスパンのザラッとした食感が好きなので、Bセットを、イギリスパンなのでよく焼きは止めて、バター別/マヨネーズ別添で発注しました。ちなみに他のフードメニュー、基本的に「1/2サイズ」が用意されているのでおやつにもよさそう。

モーニングは木のトレイに乗ってぜんぶ一度に登場。トレイにちんまり並んでいるのって、かわいらしくてステキ。
このコーヒー、サイフォン(じゃなくてサイホンですね)で淹れているにしては薄すぎないし、もちろん作り置きじゃないから風味はしっかりで、なかなかおいしくいただけました。添えられていたのはピッチャーのコーヒーフレッシュ

やや小ぶりなイギリスパンの6枚切り厚。イギリスパンといっても、そんなに粉の風味も生地の粗い感じも強くないタイプです。3等分され真ん中に軽く切れ目入りで、デフォルトだときっとバターでジューシーなんだろうな。

サラダはレタスときゅうりとトマトに、1スクープ分くらいの緩いポテトサラダ。イギリスパンは、この、たぶん自家製と思われるポテトサラダをのせるためにあるようなものだ。トーストの粗さがマイルドなポテトサラダに絡み合って絶妙!にしても、マヨネーズがかからなくてよかったよ...
昭和の古き良き高級感を少しだけ残す、こじんまりして落ち着いた店内やカトラリー類。ネクタイを締めた、人の好さそうな高齢マスター。ずっと残っていてほしいお店、でもきっともう「ずっと」はないお店だろうなあという予感がしないでもない、なんとなくだけど。その前に、カウンターに並んでいたエッグスタンドにセットされたゆでたまご、そして角食パンのAセットも食べてみなくちゃ。

パンドラ喫茶店 / 宝町駅八丁堀駅京橋駅
昼総合点★★★★ 4.0