枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

みかさ@東十条

10月某日 訪問
トーストセット(コーヒー、トースト、ゆで卵) 550円


東十条駅の東口と西口の間にある、かなりひなびた喫茶店。退色したオレンジ色の外装同様、店内も年季の入りまくったカウンターとソファ席が合わせて15席ほど。タイル張りの床は歪んで傾いているし、懐かしの緑の公衆電話があって、お客さんが十円玉入れて電話してたり電話かかってきたりしている。下町ノリのおばちゃんひとりが切り盛りしていて、年配の男女のお客さんはみな顔見知りばかり。下世話な週刊誌と女性誌がごちゃごちゃにマガジンラックに突っ込まれていて、整理整頓もされていない。そんな、いかにもテレビで場末な民放が流れていそうな雰囲気なのだけれど、流れているのはFM放送。新聞も日経があったりして、おばちゃんにほんのちょい知的な香りもある。
モーニングはこの他に、サンドイッチのものが600円である。バター別/良く焼きでオーダー。
コーヒーは、昔ながらの喫茶店にしては、そこそこ苦味もあるバランスのよい味。ただ風味はかなり飛んでいて、作り置きと思われる。ピッチャーのフレッシュが併せて提供され、わりとすぐに下げられた。
トーストは4枚切り厚の角食で、しっかり焼かれて3等分されていた。パン自体の味はまぁまぁくらい。添えられたのはりっぱな大きさの明らかにちゃんとしたものとわかるバター、しかも大量。せっかくなので1切れには塗ってみたら、なかなか美味しいバタートーストになった。卵はオーダーのあとに小鍋で温められたもので、固ゆでになる前の絶妙なゆで加減。
コーヒーは不味くはないけれど、単体で400円(だった)の味ではない。トーストも同様に、まずまず美味しいけれどこの価格には見合わないが、バターが美味しいのでギリギリでバランスを保っている。要は前時代的な古臭い喫茶店モーニングってことだ。ただ、おばちゃんのかんじがとてもとても良い印象で、モーニングの内容だけでは評価できない魅力はある。総合的に見れば存在価値があるお店だと思う。ただわたし自身が再訪することはない、ココに行くなら120%「いーぐる」に行くので。

みかさ喫茶店 / 東十条駅王子神谷駅十条駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0