枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

菊谷@巣鴨

きき蕎麦2種 1,350円、たまご焼き350円くらい

地蔵通りの中程にある、ミシュラン受賞の有名店。15時までの営業で14時過ぎに訪問したら、ひと組待ちでした。


メニューは実にシンプル。お蕎麦はどんな季節でも冷たくあってほしいので、2種類の食べくらべと、店内メニューからハーフサイズの卵焼きをお願いした。

先に供された蕎麦前は、甘すぎずいい塩梅で、ふわふわのじゃなくしっかりしたタイプ。だから断面が地層みたいでしょう?おかず的でわたしは好きです。
1種めはふつうの更科、かなり細切りでエッジが立ったもの。産地は茨城だそう。(秋蕎麦が出てきた頃のことなんで、これ以上思い出せません…)

2種めは先ほどと同じ産地だけど希少価値の高い品種だと言っていたな。こちらのほうがもぐもぐ度が高め。
両方に共通して、お蕎麦の切りかたがとても均一で美しい。その美しさや絞り込まれたメニューの潔さがミシュランのポイントなのかしらん。

そば料理店 木こり@蔵王

せいろそば(十割そば)990円、竹ざるそば(五割そば)740円
野草の天ぷら 670円、季節の山菜煮 410円

山形の白布温泉に宿泊した2日目は、蔵王御釜を見に行った。その帰り、蔵王エコーライン沿いにあるお蕎麦屋さんへ。お蕎麦2連発だけど、家族全員お蕎麦好きなので。 この日も14時を回っていたけれど、ちょうど入れ替え的に入店できた。
古民家みたいな外観で、池があったり菜園があったり大きな木があったり大きな犬がわんわん吠えてたりして、実にのどかです。

店内はそんなに凝ったつくりではなく、大きなお座敷にテーブル席が並んでいる。お座敷感がほんのちょっと海の家っぽい。 メ ニュー的には温かいものや冷たいものがあり、蕎麦自体も十割と五割とわかめをつなぎにした変わり蕎麦があった。十割や五割や大盛りや普通盛り、それぞれさまざまな冷たい蕎麦に、野草の天ぷらと季節の山菜煮をひとつずつ発注した。30分以上待った…

十割はやや太めで、喉越しを楽しむタイプじゃなく、もぐもぐ系。蕎麦の香りは強い。そして盛りもよい。つゆはやや辛口。そしてこちらではワサビではなく七味唐辛子が供された。七味で食べることをたまたま最近北関東のひとに聞いて、わたしの中でも流行りつつあるんだけど、昔からそういう食べかたの地域もあるのかな。

五割もちょっといただいたけど、柔らかで別物ですね。好き好きだと思います。高齢の母には好評だった。

ドクダミやコゴミやふきのとう、舞茸、ヤーコンにさつまいもなど、6種類だったかしら。上手く揚がってました。

フライングで若竹を少し食べちゃった後の、若竹とフキ、お麩の煮物。薄味のいい出汁で炊かれていて、とてもおいしかった。これを追加してわたし的には大正解。

蕎麦古家@桧原湖

天もりそば1450円、もりそば900円

山形の白布温泉に宿泊したときに、少し足を伸ばして福島県桧原湖へ。その湖畔のそばにある蕎麦屋さんを目指した。日によっては12時頃に完売しちゃうこともある人気店(仕込み量が少ないのもある) だが、そのときすでに14時すぎ。たぶん入れないだろうなあと思っていたんだけど、ギリギリ人数分のお蕎麦が用意できるとのことで、ウキウキと入店。

大きな囲炉裏を取り巻くように、10席弱の座布団とお膳がセットされている。これとは別にテーブル席と座敷席が1卓ずつあったかな。

店内は民芸調で使い込まれてる。赤電話も久しぶりに見ました。
予約のない昼間の注文は冷たいお蕎麦だけで、天ぷらの有無のみ選べる。4人での訪問だったので、天ぷら3つをお願いしました。

15分くらいして、まず筍の煮付けの小鉢と、お蕎麦の薬味。意外にも、筍は少しお酢を利かせてあった。

その10分後くらいに野草の天ぷら。ふきのとうやどくだみといった春の野草に混じって、パプリカの赤がキレイ。いい素材が上手に揚がってどれも美味だけど、野草ではないが旬の長くて太いアスパラガスがとても甘味が強くて印象的だった。たんぱく質としてはニシンの天ぷらもあったな。

県産の蕎麦粉100%の幻的な存在の蕎麦。喉越しも風味もとてもよかった。ただつゆはかなり甘口で、江戸前で育ってきたわたしには少し重たく感じた。とはいえ、そもそもほとんどつゆにつけない派なのでどうってことない。
ご主人は昔からこの地で蕎麦を提供していたのではなく、別の地からこの地が気に入って移り住み、10年ちょいなのらしい。でもフロアで働く年配のお姉さんは、その味に惚れ込んで働いてるんだって。わかる。

小善本店@TX浅草

うめおにぎり230円

合羽橋本通りを、道具街から上野に向かって数ブロックにある、海苔専門店の「小善」が昨年ステキにリニューアルし、アンテナショップができた。

ふつうの焼き海苔だけじゃなくて、ふりかけとかフレーバーとか多彩。もちろん贈答用も各種あります。

売り場の奥にショーケースがある。
イートインスペースもあるけど、2022年4月時点はクローズしてました。

ショーケースにおむすびが並んでいる。フィリングはシャケやイクラやスパムなど、230円〜300円で、大塚の名店「ぼんご」ほど種類はないけど価格は少し安いかな。まる裸ですが、ウリの海苔は2種類から選べて別々にお持ち帰りというスタイ。アオサ入りだったかな、と贈答用のふつうの高級海苔があり、後者をお勧めされたので、そちらにしてみた。
食べた写真を撮り忘れたけど、ふつうのおいしいおむすびでした。コンビニの2倍ならまぁこっちがいいなあ、くらい。海苔は厚手で磯の香りが強く、さすがにおいしかった。

おかめ@有楽町

お雑煮 840円
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交通会館の地下1階に昔からある甘味屋さん。あんみつなどの和の甘味とおはぎ、お食事系ではお餅系のものやきしめん、おでんとお赤飯などがある。
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こざっぱりしてるけど、古いお蕎麦屋さんっぽい雰囲気で、幅広い年代の女性がフロアで働いている。おばあちゃんみたいなスタッフさんがとても癒し系で、あれこれメニューの違いを親切に教えてくれた。
訪問したのが七草より前のお正月感満載の時期だったので、お雑煮を発注。運ばれてきたのは漆のお椀で、なんだかときめく。
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蓋をオープンすると、澄んだ汁に角餅の、正統派の東京のお雑煮。とても上品。
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小さめの焼き角餅がふたつに、蒲鉾がふたつ、炊かれたどんこ椎茸、カラフルなお麩にみつばと柚子。厳選された具材が愛おしい。
お正月気分の締めくくりに相応しいお雑煮でした。

戸隠製粉@御徒町

(カフェインフリー・グルテンフリー期間のため、しばらく喫茶店以外のポストが増えます)

もりそば820円、レディースセット100円
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御徒町の高架に最近できたお蕎麦屋さんを遅めの昼に訪問。製粉って小麦粉のイメージだけど、十割そばがウリです。
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これと同じくらいの広さで別エリアがあるので、10卓くらい。スタッフさんは中年女性が何人か、お客さんはひとり客が多い。 メニューは冷やし中心で、鴨汁とかくるみそばとか、天ぷらがつくのとか。季節柄温かいものも数種類あった。蕎麦前として充分な程度にはお酒もつまみ類もひととおりある。おもしろいのは、蕎麦のおかわりが100円でできること。100円って安い・・・。 もともと蕎麦は冷たいのと思っているので、もりそばと、蕎麦寿司がいただけるレディースセットをつけてもらった。ほんとにちょっとの蕎麦寿司だけど、これも100円って安い・・・。
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十割そばのわりに色白でホシも少なめ。さらに十割ってプチプチ切れやすいイメージなのだけど、つなぎが入ってるんじゃないかと疑いたくなる切れにくさ。蕎麦の香りはそんなに強くない。おいしい二八そばという感じ。
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わさびを乗せたり(練りわさびだけどね)、 f:id:iwassy:20211205110946j:plain
七味を乗せたり。蕎麦つゆは甘めで、キリリと醤油の濃い辛口の江戸前が好みのわたしにはあまり好みじゃなかった。蕎麦湯もサラサラタイプで、これまたポタージュタイプが好みなので合わず。
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蕎麦寿司って、お蕎麦の部分に軽い酸味があるのね。知らなかった。海苔ともマッチして意外なおいしさ。家でつくって、中の具をいろいろ試したくなった。 f:id:iwassy:20211205111333j:plain
まあこんなもんかの蕎麦もちの黒みつ。でもちょっとしたデザートはうれしいね。
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ぶどうは意外にも凍らせてあった。これまたちょっとうれしい。
十割そばなのか追求しなければ、お値段以上で充実したランチをいただけた。こどもが蕎麦大好きなので、今度は子どもと来よう。そして蕎麦前もいただきたいもんです。

ニューストン@両国

生ストロベリージュース 580円

両国で数年働いていたのだけど、すっかり変わってしまった。ちゃんこ屋さんは変わってなくても、足繁く通ったイタリアンや定食屋、帰り道によく寄った餃子会館、ぜんぶなくなっていて月日の経過を感じる。
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でも、ここだけは時が止まっていた。記憶と変わらない外観。
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雑多な雰囲気、店員さんの愛想の良い感じ、トイレが和式なこともなにも変わってない!同僚とときどき夕方息抜き(サボり)に来て、なぜかいつもオヤツ代わりにジュースを飲んでいた。
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いつもならトーストなのだけど、ここでは思い出のドリンクにしなきゃね。
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オーダーしたのは、定番のストロベリージュース。これとバナナジュースの二択だったなあ。イチゴとミルクの鉄壁の組み合わせ。
そろそろお昼時だったので、他のお客さんはみな生姜焼きを食べていたのだけど、てんこ盛りキャベツにてんこ盛り肉で、すごいことになっていた。それを70代のご婦人がたがぺろりと召し上がっていて、頼もしいね。このお店が何十年も続いている理由が、よく分かりました。ずっと頑張ってほしいな。