プランタン@馬喰町
4月某日訪問
Aセット(コーヒー、トースト、サラダ、目玉焼き、フルーツ)550円
平日のモーニング時間にひとりで、外堀通りと江戸通り(6号線)の交差点そばで、浅草橋駅からもとても近い便利な場所にある「プランタン」で朝ごはん。外看板に誘導されて2階へ行く。
不思議な外観のお店が現れた。パーラーっぽくもスナックっぽくもあるファサード、まさに「tea&coffee+snack」という自己申告どおり。
細長い店内は片面がカウンターで、もう片面は安っぽい素材と色の低いソファ席、中央にカラオケシステムが配置されている。スナック感優勢です。
窓際には小さいモニターとミラーがあり、ここがカラオケのステージになるみたい。スナック感の圧勝だ。
でも午前中はテレビはついていなくて、かかっていたのもイージーリスニング。60代と思われるマスター夫婦は、カウンターでテキパキとランチの仕出し弁当を仕込みながら、モーニング営業をしていた。
こんな雰囲気だけどモーニングは王道、しかもメニュー写真がすごくきれいでおいしそう。フィリングのあるBやCのほうがお得感はあるけれど、好みは断然基本のAセットなので、バター別/よく焼き/ドレッシングなしで発注。
先出しされた、小鍋で温めたっぽい味のコーヒー。とってもナミナミと入っていた。
オーダーどおりいい感じによく焼けたトーストは、4枚切りより厚切り。この角食パン、未確認だけれどヤマザキのゴールドブレッドじゃないかしら。
ランチをしっかりやっているお店なだけあって、サラダの構成は洋食の付け合わせみたい。底に敷かれたレタスの上に、キャベツ千切りがたっぷり、さらにトマトとコーン。切りたてと思われる春キャベツが、甘くてフレッシュでおいしい。
当然こんなふうになります。ますますおいしいな。
目玉焼きは、固まりきっていない程度の万人受けする火入れで、塩分も油分も控えめ。
この日のフルーツはリンゴとパイナップルでした。これも仕出し弁当から出てきたみたい。
コーヒーがかなりテキトーで、トーストはまあまあくらいだけれど、それ以外がとてもおいしかった。フルーツが2種なのはたまたまだろうけれど、こういうのもうれしいね。忙しい時間帯だったこともあり基本放置なのだけれど、でもお客さんの状況をちゃんと見ていて適切な対応をしてくれるし、スナックのような椅子だし、とても居心地が良かったです。
カフェレクセル@有楽町
4月某日訪問
モーニングセット プレーントースト(コーヒー、トースト)450円
ピクルス100円、ヨーグルト100円
週末、家族みんなで有楽町に買物へ。その前の朝ごはんは、国際フォーラムB1、元はエクセルシオールカフェのあった場所にわりと最近できた、カフェレクセルにしてみた。エクセルシオールと同じく、ドトールの経営。でもいちばん高級路線なのだと思う。
エクセルシオール時代も小洒落たつくりになっていたこともあって、お店の雰囲気はあまり変わらず、ちょいおしゃれ。先にカウンターで会計し、席まで持ってきてくれるスタイルです。客層は国際フォーラムのお客さんだったり、ふたり連れの買い物客だったり。
モーニングは三択。トーストを子どもとはんぶんこ、オプションのピクルスをわたしが、ヨーグルトを子どもが担当。トーストの食パンの種類を、金目米入りと全粒粉とから選べるというステキなことをさせてくれるので、全粒粉をバター別/よく焼きで発注。
コーヒーはふつうのコーヒーカップで。エクセルシオールやドトールの、薄くないけれど雑味の多い味とは異なり、ちゃんと旨みを感じられるコーヒーです。これならおいしくいただける。
4枚切り厚のしっかりした角食パンのトーストは、重めで予想よりもちっとした食感です。そんなにクセはないのだけど、ふつうの食パンよりはずっと複雑だし香ばしい。別添えをお願いした正しいバターと、たぶんちょっと変わった花を使ったと思われる、いい感じにクセのあるハチミツが添えられていた。ただ、よく焼きでも裏面はこんなに焼き色が濃くなくてしんなりしていたのだけは、少々残念でした。
オプションのピクルスは、キュウリとパプリカ、にんじん、大根、玉ねぎ。酸味控えめ・甘めで、わたしはピクルスならもっと酸っぱいほうが好きなのだけど、でもピクルスを出すという一捻りがすてき。生野菜より仕込みがラクだからなのかな?このチョイスをするお店がもっと増えても良いんじゃないかしら。
ヨーグルトは無糖のもので、ハチミツをここに少し加えても楽しめます。
トーストそのままで、ピクルスとともに、正しいバターで、さらにハチミツを垂らしてと、それぞれ堪能するには、トースト一切れでは足りなーい。特にピクルスと、クセのあるこのハチミツには、ふつうの食パントーストよりこういうほうが合うね。米粉系はもちもちが身上だから、バターしみしみのジューシートーストに塩少々、とか良いのかも。試してみたいけど、でも再訪したらやっぱり、いろんなマリアージュが楽しいこちらをいただいちゃうと思います。
ドトールって「ギリギリありかなぁ」っていう感じの存在なのだけど、こちらなら積極的に選択肢として入れたいな。良いお店にリニューアルしてくれてうれしい。ごちそうさまでした!
カフェ レクセル 東京国際フォーラム店 (カフェ / 有楽町駅、日比谷駅、二重橋前駅) 昼総合点★★★★☆ 4.0
ヒロー@蔵前
4月某日訪問
コーヒー500円
鳥越神社の南側、蔵前橋通りを渡ってすぐのところに、夕方通りかかるといつも開いているのだけどネットのどこにも載っていない喫茶店。平日夕方、ちょっとブレイクと軽食をなんて思って訪問した。
ヒロじゃなくてヒロー。優雅なフォントで書かれた看板の店名と重たい木の扉、店内には布張りの椅子にレオパード柄のテーブル。白髪のママさんと毎日のように来ているらしい同世代の女性客が和やかに談笑していて、テレビもBGMも新聞もなにもなし。その上メニューもなくて、「うちはコーヒーと紅茶だけで食べものはなにもないよ。ごめんね」と。それでもこの独特の雰囲気には抗えず、コーヒーを発注してみました。
「あなたどこから来たの?」から始まり、ママさんも先客さんも生まれも育ちも浅草ということですっかり打ち解けて、近所のお店の歴史や仲の良し悪しなどをいっぱい聞きました。娘さんも、わたしがよく知る近所の日本料理店の若女将とか、びっくり。
小鍋で温めてカップにナミナミと注がれたコーヒー。小鍋で温めたコーヒーの質をコメントするのもなんですが、その製法にしてはおいしいな。コーヒーカップが空になると、小鍋から直接カップにお代わりを注いでくれた。
しばらくしてガサゴソ棚から出してきてくれた、小柳のかりんとう。「口の中で舐めているととけてきておいしいんだよ」と勧めてくれて、食べきれなかった分は「持ってかえんな」と袋に入れて持たせてくれた。まるで浅草生まれのわたしの伯母の家に来ているみたい。
「息子はかわいいよ、毎日抱きしめて、大切だよって伝えるんだよ。またおいでね、待ってるよ」と肩をポンポン叩いて。下町のばあさんらしいどこまでも気風のよい話のシメが、こんな飾らない優しいことば。じーんとしてわたしがママさんを抱きしめたくなったくらい。その代わり、「はい、また必ず!」と握手しました。
まさにプライスレスな喫茶店。
メラミ@三越前
3月某日訪問
日本橋のたもとから昭和通りへ抜ける路地にひっそりとある喫茶店。平日午前中にひとりで訪問した。
4人がけのテーブル席が4卓とカウンターに数席というこぢんまりとした店内。高校野球がけっこうな音量で流れていて、ゲストは地元の年配者と仕事中のビジネスマンのデュアルタイプです。
恰幅がよく足のちょっと悪い、無口であまり愛想のない高齢マスターと、遅れて出てきたチャーミングなママが切り盛りしている。商店街の役員?と思われる人が来店して、業務連絡しつつコーヒーを飲んだりしていたので、おそらく古いお店なんでしょう。
モーニング終了ぎりぎりの10時半に滑り込んだのでメニューはわからないのだけれど、マスターが「トーストとたまごサンドがありますが?」と言っていたので2択なのかな。トーストセットをバター別で発注。
注文してしばらくすると、鍋に何かが沸騰する音、そしてトポトポと注ぐ音。小鍋で温められたコーヒーが運ばれてきた。やけどしそうな熱々の、酸味のきいた昭和なコーヒーです。小分けのフレッシュは一時的に提供。
キュートなお皿に載せられたトーストは山食パンの4枚切り厚で、底の耳は落として5切れにカットされて。厚手だけれど非常に軽い食感で、粉の味もそれほど強くないし、見た目ほどの食べごたえはないです。たっぷりとマーガリンを添えてくれたけれど、塗るものがなかったのでコーヒースプーンで代用。
会計時までこちらのオーダーにきちんと返事をしてくれるわけでもなく、でも黙々ときっちりオーダーに対応して排他的でもなく。きっとおなじみさんになったらとても居心地のよいお店なんだろうな。「アカスパ」なるランチの洋食メニューのほうが人気で力も入っているみたいだけど、こんなひっそりとした雰囲気で、とりわけ素晴らしいってほどでもないけれどそれなりのモーニングをいただけるというのは悪くないです。
メゾンカイザー@日本橋
4月某日訪問
ランチAセット(サラダ、パン盛り合わせ、コーヒー)1,200円
朝ごはんでも喫茶店でもないけれど、それに近いものなので。
平日昼間に、コレド日本橋B1にあるメゾンカイザーで母とランチ。ランチメニューがパン食べ放題で人気なのだけれど、30席あるかないかの狭さなのでウェイティング必至なの。でもこの日は13時半前くらいだったので、ダメ元で行ってみました。店内は満席だったけれど待ち行列もなく、12時台の先客と入れ替わりで5分程度でぶじ入店。ゲストは1組のみ男女の組み合わせだったけれどあとはすべて女性で、ひとり客が半分くらい。わたしもそうだけれど、付近のビルで働く会社員がひとりで利用するケースも多いと思う。並んでいるお店もスープストックトーキョーとかお茶漬けのえんとかだし。
メニューは3択で、Bセットはスープとパン、Cセットは肉料理とパン。オプションでミニサラダやスープなどもつく。AとBのサラダやスープは日替わりで、この日のサラダはカツオと新玉ねぎのサラダでした。わたしはAセットをサラダのドレッシング別添・コーヒーで、母も同じセットを発注したら、なんと意表をついて前払制。メゾンカイザーのベーカリーと併設のためやむを得ないと思うが。
ドリンクの提供タイミングを聞かれたので食事と同じでとお願いしたのだけど、先に持ってきてくれてしまった。クレマたっぷりで苦み優勢な今どきっぽいコーヒー、おいしい。添えられた焼き菓子は、バターをたっぷり使ったミニサイズのマドレーヌで、こういうプラスアルファは女ゴコロを確実につかむね。これなら食後にいただいたほうがよかったかも。
コーヒークリームが、卓上にガムシロとともにあらかじめ置かれたポーションのフレッシュ、というのはちょっと残念ですね。
「クロワッサン以外は追加できますので」と置かれたパン盛り合わせは、プレーンなクロワッサンとバゲット。あとはセミハードくらいのパンで、さつまいも、いちじく。このあと追加できたのは、大好きなキュルキュマ(ターメリックとマカデミアナッツ)と、ホワイトチョコ、クランベリー、くるみ、オリーブ、ドライトマト、レーズン。クロワッサンがおいしいという母にクロワッサンを託し、わたしはキュルキュマとバゲット、クランベリーをお代わりしました。メゾンカイザーのパンはやっぱりとてもおいしい。ただ、完全に好みの問題だけど、できたらバゲットはもうちょっと厚く切ってほしいなー。
千切りの大根やにんじんやかぶ、レタス、薄切りのトマトなどがベースにあり、上に新たまねぎのスライスと厚切りのカツオが3枚、上にクレソンとフライドオニオン。盛りつけかたも美しくそこそこボリューミーで、メインディッシュと呼べるひと皿。マヨネーズベースの緩いソースと、オイルのさっぱりしたイタリアンドレッシングの2種類を「オイルのほうはカツオにかけてカルパッチョ風に」と出してくれた。
ハード系パン好き・サラダ好きなら好みどまんなかのランチ。スープ好きでもたぶん幸せになれると思う。ただ、いつも混んでいるので12時台に時間を気にして利用するのはむずかしい(わたしは会社員だけれど自由人なのでOKですが)し、ゆっくりしにくい雰囲気。さらに、店員さんの態度が程度の差こそあれ心がこもっていない感じで、さらに居心地がよろしくなかったです。とはいえ、お客様の食事の速度を見計らい、狭い店内で何度かパンを勧めに往復するという接客はきちんとしてくれていたので、ランチタイム終盤でお疲れだったのかもしれません。
メゾン・カイザー・カフェ COREDO日本橋店 (パン / 日本橋駅、三越前駅、茅場町駅) 昼総合点★★★★☆ 4.0
マーガレット@東池袋
3月某日訪問
コーヒー400円、モーニング(トースト、ゆでたまご)100円
サンシャインでの用事を済ませて、ひとりで朝ごはん。サンシャインから近いマーガレット、存在は知っていたけどやっと訪問できた。
マーガレットのフォントがエレガントだよね。こういうの好き。
中も昭和エレガントな喫茶店。二階席に案内されたんだけど、一階は半分くらいのスペースで、もうちょっとごちゃごちゃしていたかな。客層はそのへんでお勤めの人や地元の人、場所柄アジア系な人たちも。おっちゃんはナポリタンをお箸でズズッと啜り込んでいたよ。
モーニングはドリンクにプラス100円の一択。バター別で発注しました。
この手の喫茶店にしては酸味が立っていない、飲みやすいふつうのブレンドコーヒー。ピッチャーのフレッシュが添えられて、途中で下げられていきました。
4枚切り厚の山食パンを、6つ切りで。かなり甘みが強くてもっちりタイプ。よく焼きでお願いしなくても、特に裏面はかなりよく焼けていた。ゆでたまごは固ゆでのふつうのもの。
トレイはプラスチックだけど、カップスタンドとゆでたまごスタンドがあるの。こんなトレイが存在するんだね。
しかもにんじん柄なのだ。ちょっと味気ないプラスチック製でも、こういう可愛いのならほのぼのしちゃう。
家族経営なのかな?店員さんもわりと親切で、一見のわたしにも笑顔で対応してくれた。駅チカだし、なかなかいいお店。
珈琲パンドラ@宝町
3月某日訪問
Bセット(コーヒー、イギリスパントースト、サラダ)440円
平日の昼間、11時前にひとりで訪問してきました。やや行きにくいところだけど、自転車ならたったかたー。
たぶん昔からずっとあるんだろう。だって、外看板もひとつは新しいけれど、もうひとつのフォントがすごくレトロなんだもの。しかもそのレトロな看板の下にこんなものが下がっているんだもの。「サイホン」で「点て」てるコーヒー!文調もフォントも挿絵もちょっとかわいらしくて、一体どんなお店ってウキウキしてきます。
4人がけや2人がけのテーブル席が20席くらいかな、わりとキューッと詰まったこじんまりした店内。白い小さなテーブルに濃い色の布張りのソファで、落ち着いた雰囲気です。
壁には絵画やアルフォンス・ミュシャのポスターが飾られていて、テレビはなく、音楽はクラシックのピアノ曲ですこし格調高いんだけど、でも少しだけ寄せ集め感があってかえって落ち着く。でも場所柄、先客も男性ひとり客や営業中のビジネスマン中心。
そして営んでいるのは老夫婦なんだけれど、マスターはたぶん80歳近いんじゃないかしら。でもとてもハリのある渋い声でハキハキと対応。一方ママさんは、慌ただしい感じの下町のおばちゃん。
モーニングは4種類ですべてワンコイン未満というやさしいプライシングです。Aセットのパンは角食パンで、Bセットはイギリスパンと、パンの種類が異なるってめずらしいな。
イギリスパンのザラッとした食感が好きなので、Bセットを、イギリスパンなのでよく焼きは止めて、バター別/マヨネーズ別添で発注しました。ちなみに他のフードメニュー、基本的に「1/2サイズ」が用意されているのでおやつにもよさそう。
モーニングは木のトレイに乗ってぜんぶ一度に登場。トレイにちんまり並んでいるのって、かわいらしくてステキ。
このコーヒー、サイフォン(じゃなくてサイホンですね)で淹れているにしては薄すぎないし、もちろん作り置きじゃないから風味はしっかりで、なかなかおいしくいただけました。添えられていたのはピッチャーのコーヒーフレッシュ。
やや小ぶりなイギリスパンの6枚切り厚。イギリスパンといっても、そんなに粉の風味も生地の粗い感じも強くないタイプです。3等分され真ん中に軽く切れ目入りで、デフォルトだときっとバターでジューシーなんだろうな。
サラダはレタスときゅうりとトマトに、1スクープ分くらいの緩いポテトサラダ。イギリスパンは、この、たぶん自家製と思われるポテトサラダをのせるためにあるようなものだ。トーストの粗さがマイルドなポテトサラダに絡み合って絶妙!にしても、マヨネーズがかからなくてよかったよ...
昭和の古き良き高級感を少しだけ残す、こじんまりして落ち着いた店内やカトラリー類。ネクタイを締めた、人の好さそうな高齢マスター。ずっと残っていてほしいお店、でもきっともう「ずっと」はないお店だろうなあという予感がしないでもない、なんとなくだけど。その前に、カウンターに並んでいたエッグスタンドにセットされたゆでたまご、そして角食パンのAセットも食べてみなくちゃ。