枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

ギャラン@上野

1月某日訪問
トーストセット(コーヒー、トースト、サラダ、ヨーグルト)800円



上野駅からアメ横に抜ける道の、ほぼ入口に古くからある純喫茶。10年以上前にお茶したことはあって、いちど朝ごはんに訪れたいと思っていた。でもちょっと高価格なので、シラス(3歳男児)と一緒だととても落ち着かなくてすぐ帰らなきゃならなくなるだろうしなあ...躊躇してしまって、とこちらの前を通るたびに泣く泣く通り過ぎていた。でもこの日はひとりだったので、このチャンスに!と思いついに訪問。
階段をあがった2階に突如現れる、きらびやかでゴージャスな世界。100席くらいあるかなりの大箱で、BGMは70~80s邦楽と洋楽が交互に流れている。フランキーゴーズトゥハリウッド、杉山清貴、カルチャークラブ、渡辺美里ビートルズキャンディーズ...何もかも昭和。客層はビジネス客、買い物客、学生、外国人旅行客、観光客などで、リピーターはいるのかもしれないが一見さんが多い印象。毎日来てます!的な高齢者はこの時はまったくいなかった。



モーニングタイムを大きく外れた14時まで提供しているモーニングのメニューは数種類。いずれもこの手の喫茶店モーニングではあまり見かけない価格帯だ。いちばんシンプルなトーストセットを、バターはデフォルトで別添だったので「よく焼き/ドレッシングなし」で発注した。


最初に運ばれてきたコーヒーは、その瞬間から匂い立つ酸味。でも煮詰まっていないし一応風味はあるので、小鍋で温めたりはしていなさそう。香り同様に酸味の強い、実に昭和喫茶店らしいコーヒーだった。


トーストは明らかに廉価品とわかるつまらない味の角食。クラストのカリカリ感は味わえるけれど、クラムに味も何もない。プラスポイントとしては極厚なのでポケットサンドにしやすいことくらい。しかもディップ類はバター「ブレンド」だった。あとは時々見かけるポーションのジャム。




サラダはほぼキャベツで構成されていて、上にコーンが乗っている。量的にはまずまずだしキャベツも丁寧に切られていたけれど、お店で切ったのかはわからない。それらのさらに上に、ゆで卵の2つ切りがどーんと乗っている。たまたま黄身が地層みたいになっていてきれいだけれど、当然ながらふつうのゆで卵。


ヨーグルトの量はカップサイズくらい。かなりまったりしたプレーンヨーグルトで、食感的にはカスピ海ヨーグルトにちかい感じ。その上には、こちらもブルーベリージャムが乗っている。


昭和喫茶店の雰囲気を楽しむという意味では、なかなかの高水準なお店。居心地も悪くないし、窓際の席は外の様子を見るのも楽しい。でも提供しているモノも昭和時代のまま停滞していて、価格だけが今の水準にキャッチアップしているので、値段のわりにイマイチ、って思っちゃう。せめてパンのランクをアップしてバター「ブレンド」をふつうのバターにしてくれたら、ゆで卵とヨーグルトもあるので「高めだが立地的に仕方ない」と思えるんだけどな。

ギャラン喫茶店 / 京成上野駅上野駅上野御徒町駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5