枯れ喫茶で朝ごはん

都内中心に、喫茶店やカフェの朝ごはんやトーストあれこれ

花時計@日本橋

ホットケーキセット(紅茶、ホットケーキ、サラダ)900円

コレド日本橋のそばの雑居ビル的なところに入っているホットケーキ屋さん。四半世紀以上の老舗で、昔からメディアでもたびたび取り上げられていた(浅草界隈のお店なんてみんなそんな感じだけど)ので興味あったけれど、会社のすぐそばでいつでも行かれるので、つい後回しな感じになっていた。
必要十分な情報の外看板に誘われて、地下に降りていくと、
なんともうすぐ、四半世紀どころか35年の営業に終止符を打つという貼り紙が。ギリギリ間に合ってよかった!
クラシック音楽が流れる拡張高い店内は、カウンター席と、8人掛けくらいの大テーブル、後は2人席が3つくらい。14時頃に訪問したのだけど、満席ではないけど一度に対応できる客数に限りがあるためウェイティングが発生していた。10分ほど待って席に通されました。

来店時のカウンター席は、見事に女性おひとりさまばかりだった。他の席も皆そんな感じだったので、店内は人が10人以上いるのに会話がまったくなく、みんな黙々とホットケーキを食しているというちょっと奇異な空間になっていた。私語厳禁のラーメン屋な気分になったけれど、後から会社員男性のグループや年配男女なども来店してきて少し賑やかになった。ホッとした。物腰柔らかなマスターがホットケーキ、チャキっとしたマダムがそれ以外を担当するという役割分担。

メニューはシンプルで、ホットケーキと、それに肉系が付くもの、という構成。肉系を食さないわたしは、シンプルなホットケーキセットをドレなしで。ドリンクは通常ならコーヒーなのだけど、ホットケーキなら紅茶を合わせたくなって、珍しくレモンティーにしてみた。

茶葉とともにポット提供のレモンティー。あまり濃くなくサッパリした味だった。
小ぶりのホットケーキ2枚。お店でホットケーキをあまり食べたことないけれど、例えばスフレパンケーキとか、クリームたっぷりな生地とかではない。甘ったるくなくて、リッチすぎなくて、たぶんオーソドックスなタイプのホットケーキなんだと思う。優しい、懐かしい味。
少量ながらオレンジとグレープフルーツが乗っている、爽やかなサラダ。

なので、1枚は無理矢理な感じでポケサンにしてみた。こういう優しい風合いには、クリームなどなしで野菜やフルーツとシンプルに合わせたくなる。

そしてもう1枚はバター、そして後半は卓上のシロップもかけて。このシロップがとてもサラサラで、これまたとても品の良い、お行儀よいホットケーキの楽しみかただった。
その場では「まーこんなもんかな、おいしいな」程度に感じていたけれど、後になってみると、とても実直で上品なホットケーキ、そしてドリンクで、再訪したくなる。でも、あとちょっとなのだ。ビル自体が取り壊され、お店は移転することなく閉めるんだそう。「わたしたちも定年だから」とマダムはおっしゃってた。お疲れさまでした。

パンケーキのメニュー立てと、
パンケーキの時計が愛らしかったよ。